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太陽の牙ダグラム 第48話 「その名は解放軍遊撃隊」



アンディ鉱山を経営する地球三州(ミンガス州、コホード州、ローディア州)は、
連邦議会で最大派閥であるメドール州が、デロイアで大きな顔をしていることが気に入りません。

彼らは連邦に足並みを揃えないばかりか、デロイアでの権益を握るために革命の手助けすらしています
メドール選出議員であり連邦評議会の議長でもあるドナンは、地球連邦の意思を統一するため評議会を召集し、地球に一時帰郷しています。


■カシム家の食卓

久しぶりに家長が食卓に座っているカシム家の夕食風景。

食卓合成A48-08 
上のふたりの兄が、まだ仕事から帰らないので、
お預けを食らっている長女の双子の子供たちがぐずり始めました。
仕方ないので先に食事を始めることに。

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シリーズ冒頭にでてきたカシム家の食事風景は、ぞんざいな描かれ方でしたが、
この回は大事なシーンのためか、けっこう丁寧に描写されています。給仕の動作や、食べ方も丁寧に描かれています。

サラの皿 
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やがて、遅れて帰宅した兄たちも席に着き、
クリンを除く一家全員が久しぶりに集まりました。

 食卓合成B
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数ヶ月ぶりに離れた家族が集まっての食事というのに。
皆がそろったとたん、はやくも殺伐としています。

この家の台風の目は、いつもクリン。
地球の役人である長兄ラビンと、地球の商社に勤める次男ロイルは、
クリンのせいで商売もままならないと父親に詰め寄り、
楽しいはずの食事は一気に紛糾します。

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「逮捕するなり 首に縄をつけるなりして あいつを強制送還したらどうなんです!」

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「第一恥ですよ! 地球評議会議長の息子が反政府ゲリラに加わっているなんて!」

いきり立ったラビンたちの怒りの火の粉は、長女サラの婿であるレークにまで及びます。

そのレークは、危険を冒してまでクリンに直に会いに行きましたが、
この兄たちは、命じれば、誰かがすぐにそれをやってくれると信じています。
クリンはすでにゲリラの主要メンバーですから、彼を拘束して誘拐してくることの難しさも念頭になさそうです。
ドナンの息子たちは、ゲリラになってしまったクリンも含めて、とてもドナンの望むように育ったとはいえそうにありません。

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あまり語らず、ワイングラスを傾けるドナン


あげくにラビンは言い放ちます。

「母さんなら血がつながっているから、あいつのしていることが理解できるでしょう」

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 席を立つラビン

もうこの家庭はめちゃくちゃですね。
食事は家族をつなぐアイテムのはずですが、彼らはまったくつながっていません。
上の三人の兄妹は、クリンとは腹違いなのですが。
そういうことを平気で口に出す時点で、まともな家族ではありません。


ただドナンも人の親、子供はみな等しく可愛いはず。
そんな中にあって、ドナンがクリンだけに別格の情を注いでいるととれる描写がでてきます。


■獅子の子

末っ子は一番可愛いとよくいいますが、ドナンの場合それだけではなく。
クリンがただひとり自分の血を、すなわち、
自分の気性や性質をもっとも濃く継いでいるのだと思っているようです。

手元に置いておきたいはずの末っ子クリンが、
ドナンの望まぬ道へ行ってしまったのは確かに残念ではあるのでしょうが、
それゆえに、ドナンはクリンを地位ではなく血の後継者として認めているのだと思われます。

自分の血が流れているからこうなったと、
我が身を責めるクリンの母親フィナに、ドナンはいいます。

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「クリンは兄弟の中で、わしの血を一番引いておるのかもしれん」

一見、妻を気遣ってかばっているような会話ですが。
この場面のドナンはむしろ、息子は俺の血を引いてるのだと、
妻を相手に、子供をとりあってるようにも見えます。
不肖の息子のはずなのにです。


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「道は違うが、あいつはあいつなりに自分の道に自分を賭けている。
他人の目ばかり気にするラビンたちとはそこが違う。
お前のではない、あいつはわしの血を引いているんだ」

獅子が千尋の谷に我が子を突き落とし、這い上がってきたもののみを育てるように、
ドナンもまた、クリンを戦乱のデロイアに野放しにすることで、息子がどのように成長していくのかを楽しみにしているのかもしれません。
たとえ利害が反目して、息子を自ら殺すようなことになってもです。

「ラビンたちとはそこが違う」というドナンのセリフは、
「底が違う」=器の大きさが違うと、末っ子へ賛辞を贈っているようにも聞こえてきます。



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太陽の牙ダグラム第39話 「封鎖山脈を越えろ」



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ここは連邦軍が陣取っている鉱山鉄道の乗り場。
連邦軍の新型機のパイロット4人が、待機中にのんびりと食事をしています。

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哨戒中の兵士たちが、待機中の彼らを見て
「いい気なもんだぜ」とガンを飛ばしてきます。


そんな扱いをされている彼らも、戦闘になれば真っ先に矢面に立つ前線部隊。
仲間の何人かは、前回ダグラムの反撃に合い戦死しています。

暗い雰囲気を吹き飛ばすかのように、除隊後の話や家族の話をする隊員。

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「除隊したら一度俺のうちに遊びに来てくれ」
「うちのやつは器量は悪いが料理の腕は抜群だ。間違ってもこんなまずい肉を食わせたりしねえさ」

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「ああ、ぜひ行かせてもらうよ。最高の酒をぶらさげてな」


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いわゆる「死亡フラグ」がでてきましたね。
このように楽しい食事シーンが挿入されるからこそ、のちの暗転が際立つのかもしれません。

和気藹々とした団欒のまさにそのとき、
アンディ鉱山を目指す太陽の牙が、武装して彼らに近づいているのでした




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太陽の牙ダグラム 第35話「再会の野戦病院」



負傷したジョルジュたちを運んだ先の野戦病院。

敵である地球の武器を使うサマリンに疑問をもっていたクリンは、
ラルターフにそのことを打ち明けます。

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野いちごを摘んではむしゃむしゃ食うラルターフ。

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「このイチゴ、まだ青いがひとつどうかね」

ラルターフは、この野戦病院が行政府の出資であることを話します。
そして、それこそが筋の通らない「矛盾」だという現実をクリンに突きつけました。

奇麗事だけでは怪我人は救えない。
同じように、大きな目標のためには目をつぶらなければならないこともあるのだというラルターフ。

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「食ってみろ。熟したらさぞかしうまいだろう。だがいまでも食えんことはない」

ラルターフはどうやら、未熟なクリンと未熟な野いちごを重ねてるようです。

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すっぱさに顔をしかめるクリンを見て高笑いするラルターフ。
クリンも、ラルターフの問いかけに、なにか思うところがあったようです。



帰ってきたキャンプでクリンは、サマリン博士に負傷者輸送任務の経過を報告します。

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彼はラルターフとイチゴをとって食べたことをぽつりと博士に話しました。
それだけで何があったのか、すべて察する超能力者のサマリン博士。

クリンは、ここにも生えている野いちごをとって食べます。

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「ちょっとすっぱかったけど」

またひとつ大人になったクリンでした。

野戦病院にクリンを差し向けたサマリン博士の狙いは成功したようです。
ですが、ここに偶然ラルターフが居合わせなければ、そのようにうまいことにはならなかったでしょう。
青くすっぱい野いちごを、気にせずむしゃむしゃ食べるラルターフの姿は、
若者の可能性に大きな期待を抱き、彼らの肩を押し続けるラルターフの生き方を表しているかのようです。



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