スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。


巨人の星 第18話 「一番恐ろしい敵」


■星家と伴家の夕食

banke 
紅洋高校との練習試合で大活躍をし、伴の家に招待される飛雄馬。

伴の父親は、ライバル会社の花形モータースの御曹司である花形満に、野球で一矢報いることが出来て、大変な上機嫌です。

112101 
「ささ、遠慮しないでどんどん食べてくれたまえ」

112102 odorokuhyuuma 
         「しかし贅沢なもんだなあ…」

裕福とは程遠い家庭で育った飛雄馬にとって、
伴の家の食事は想像もつかないような食生活です。
といっても今日のメニューは飛雄馬へのもてなしの食事ですから、普段よりも奮発はしてるのでしょう。

112108
       
伴家での豪華な食事にオーバーラップする、星家の庶民的夕食。
112109 
       
112111
まるで魔法が解けて、
ご馳走がアジの開きに化けてしまったような演出には、
監督の意地の悪さを感じざるを得ません。
(そして素晴らしい演出だと思います!)

112112
家では、帰りの遅い飛雄馬を父と姉が待っています。
現在では個食化が進み、家族がそれぞれの生活時間帯にあわせて
バラバラに食事を摂るという風景も珍しくはありませんが、
この時代には「食事は家族全員そろってする」というのは常識的なことです。
特に星家では家訓のようなものなのでしょう。


 112119 
学校新聞に大きく取り上げられた
飛雄馬の記事


やがて飛雄馬が帰宅して、自分の活躍を伝える学校新聞を父に差し出すと、
一徹はそれには見向きもせずに言います。
112114 
「うちの飯はまずくて食えんというのか」

112115

寂しそうに無言でうつむく明子。
この表情は怒られるよりきついですね(笑)

飛雄馬は申し訳なさを感じながらも、
連絡しなかったのは悪かったけど、せっかく御馳走してくれたんだから、そんな言い方は伴に悪いだろうと言い返します。
まことにもっともな飛雄馬の言い分。

それを一徹は「それは別問題だ!」とバッサリ。
そんな父の態度に納得できず飛雄馬は食い下がります。
自分が初めてとりあげられた新聞を、手に取ってくれてもいいだろうと訴える飛雄馬。
まことにもっともな言い分です。

それに対する一徹の返答がこれです。

112116 
「フンッ!」

「おい明子、メシだ! 待ちくたびれた」

この父の態度に憤慨した、飛雄馬は家の外に出て行ってしまいますが、
一徹はそれを見送ったあと、ひとりつぶやくように心のうちを語ります。

112117 
「あいつはまだ他人にチヤホヤされるには早すぎる。
たった一試合、紅洋打線を押さえたぐらいのことで甘やかされてはいかん。
勝負は一生つきまとう」


その夜、家族が寝しずまった頃、一間しかない安普請に明かりがついています。
灯ったランプの下には、にやけながら新聞記事をスクラップするツンデレ一徹の姿が・・・

tsundereittetsu 112118
父の厳しさだけでなく、その裏に潜む優しさをも、その身いっぱいに受けて育った飛雄馬は、
苦難の道を進みながらも、待ち受ける落とし穴を事前に回避し確実性の高いルートを着実に進んでいきます。
それは過保護ともいえる父の気の配り方によって誘導された道だといえます。
栄光の巨人の星を目指すという困難極まる道のりに必要なのは豪胆さなどではなく、
むしろ神経質といえるほどにデリケートな歩み方が必須ということでしょう。
突き放されているようでいて、この道程は過保護な父と一心同体。二人三脚の歩みなのです。



...おまけを読む (作品の感想と解説)
スポンサーサイト

巨人の星 第12話 「鬼の応援団長」


kyojinnohoshi12-03 
バシンと食卓に叩きつけられる箸。

飛雄馬の高校入学からしばらくたった星家の夕食の風景。
食卓の前で父に向かい合った飛雄馬が、青雲高校を辞めたいと申し出ています。

青雲の野球部で連日行われる伴宙太の理不尽なしごきに、伴の父親に気を使って言いなりの監督。
飛雄馬が失望するのも無理はありません。

kyojinnohoshi12-04 
kyojinnohoshi12-05 
向かい合った二人の間にある食卓をチェックしてみると、皿の上の青魚はアジの塩焼きでしょうか。
それに味噌汁。大根かカブの漬物。
「納豆と味噌汁」の夕食より少しグレードアップしていますね。
昭和の質素な献立を絵にすると、ちょうどこんな感じになると思います。
味噌汁に野菜が入っていれば、なかなかバランスのとれた食事。


「チームワークを学べ」という一徹の言葉を信じて入学した高校なのに、
青雲高校野球部の内部事情はガタガタ。
失望した飛雄馬の退学への決心は固いようです。

kyojinnohoshi12-06 
飛雄馬をシカトして食べだす一徹

すっかり馬耳東風の一徹の態度に、飛雄馬も怒り心頭。
話を聞いてるのかと怒鳴ると、一徹が箸を止めて一言。

kyojinnohoshi12-07 
「聞いている」

聞いてたそうです。
「いただきます」もいわずにひとりで食べだすとは、よほどお腹がすいていたのでしょうか。
それとも青二才の飛雄馬のたわごとなど聞くに値しないというパフォーマンスでしょうか。
恐らく後者です。
一徹もなかなか小憎らしい役者ですね。

青雲野球部にはチームワークのかけらもありゃしないと嘆く飛雄馬を見て、
一徹が重い口を開きます。

kyojinnohoshi12-11
「お前は形のない幻に酔っている チームワークとはそんな甘いものではないぞ」

動じぬ父親に食い下がっていた飛雄馬、ついに寝た子を起こしてしまいました。
さあ、一徹の説教タイムです。
しかし今日の説教は一味違い、趣向が凝っています。
焼き魚を食べる描写とセリフがシンクロしているのです。

kyojinnohoshi12-yakizakana 

「チームワークとはな、苦いもんだ」
いいながら魚のわたらしきものをとりだす一徹。
チームワークの苦さと苦味のある魚のわたとかけているのでしょうか。

続く一徹のセリフ。
「血みどろなもんだ。血と汗であがなってこそ本当のチームワークといえるんだ」
このセリフにタイミングをあわせて、魚の頭から汁がどろりとたれるので、
やはりそういった演出に思えます。

極めつけは最後のダメ押し。
「人誰しも長所あり欠点あり。それを補うのがチームワークとすれば、
欠点に目をつぶり傷口を舐めあってじゃれとる奴には永久にわからん!」

kyojinnohoshi12-19 
kyojinnohoshi12-20 
アジの頭を箸の先につけて飛雄馬の眼前に突きつける一徹。
さすが一徹。
質素な食卓を最大限に使って、インパクトのある説教をします。

kyojinnohoshi12-21 
オロオロする明子。
こんな男臭い家庭に生まれてしまった女の子は不憫です。

「わかったよわかりゃいいんだろ」

kyojinnohoshi12-23 
「いただき!」

ふてくされて行儀の悪い挨拶で食事を始める飛雄馬。
しかし頭では納得はしていなくても、父ちゃんの気迫に説得されたようです。
アジの頭の効果はばつぐんでしたね。

飛雄馬はこれまでも父に反発したり、ひどいときには父の人格をなじったりしてきましたが。
口ではなんだかんだいっても、父親の背中を信じてついてきたのです。
父親の説教に納得はしてなくても、その小うるさい言葉の裏に、必ず真実があるのだと経験則で知っているからでしょう。



そして、相変わらずどうしようもない連帯しか持ち合わせていない青雲野球部が今日も飛雄馬を失望させます。
しかしそこに一徹の幻の姿が現れて飛雄馬を抑制するのです。

kyojinnohoshi12-25

グラウンドのしごきを逆手にとり、これまでと別種の空気を作っていく飛雄馬。
チームワークの大事さを語った一徹の言葉が、そのまま形になっていくさまは見ごたえがあります。

そんないじめに等しいしごきに負けない星の気合と、にじみ出る彼の実力を目の当たりにし、
さすがの伴宙太の心にも波風が立ちます。

kyojinnohoshi12-24 
「青雲の英雄は柔道部の伴宙太だけでいいのだ・・・!」

そう自分に言い聞かせている伴宙太ですが、その心はすでに、
これまでに彼が出あったことのないタイプである飛雄馬という男と、
そしてその後ろにある巨大な影に魅入られているのでした。



...おまけを読む (作品の感想と解説)

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。