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ヒャッコ 第6話 「10コメ・向こう三軒両側に虎」


■ 招かれざる客

いつも学校で複数人でつるんでいる虎子たち。
プライベートでも仲が良いようで、今日は、友達の家で夕飯にお呼ばれしました。
といっても、この家の住民である伊井塚龍姫(いいづかたつき)は、虎子達を家に呼んではいないようです。

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実は虎子達三人は、勝手に押しかけてきたのでした。
龍姫は社長令嬢で、皆は社長の家がどんなもんか覗きにきたようです。
迷惑ですね。


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龍姫の父母は仕事で家をあけることが多く、家政婦の小野トシ子さん(51才)が龍姫の身の回りの世話を全てしてくれています。
龍姫はこのトシ子さんのことを「もうひとりの母親のような人」だと表現していますから、家族のようなものなのでしょう。

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トシ子さんの焼いてくれたクッキーを口にしながらはにかむ龍姫

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おいしそうなクッキーをむさぼるように食べる三人。
彼女らの理屈では、おいしいものをくれる人は「めっちゃいい人」となるようで、
なんだか餌付けされた猿のようです。

そんな彼女らでしたから、夕食を食べていかないかという誘いにも二つ返事で応じます。

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家政婦のトシ子さんが、みんなでわいわい食べられるように用意してくれたのはモツ鍋のようです。

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たっぷりのモツの上にどっさりのニラ。
ぐつぐつと煮える具の中心で揺れる赤いトウガラシの攻撃的な色のアクセントが、がぜん食欲をかきたてさせる鍋。

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元気よく「いただきまーす」

トシ子さんは、初めてのお客さんに対し、遠慮せずにたくさん食べてくれといってくれていますが、この図々しい人たちにはそのような気遣いは無用のようです。


皆さっそくマイペースで食べてます。
ここでは、それぞれがそれぞれのキャラクターを表現した動きで食事をする様子が描き分けられています。

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歩巳はトシ子さんに気を使いながら、おしとやかに。


大食いキャラの雀は、無駄口を聞かず黙々と食べます。
大食いのコツは自分のペースを崩さないことだそうですが、
小食の虎子と違って、慌てず騒がず自分のペースを守っているように見えます。


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その反対に慌ててる虎子ですが、
熱々の豆腐を口の中で冷ましながら食べています。
考えるより先に行動する虎子は、とりあえず豆腐を口に放り込んだようですね。
やはり食べ方には性格が出ます。

ひたすら豆腐をハフハフしてる口元をクローズアップで描いたこのカットはインパクトがあります。
口から立ち上る湯気は鍋の熱さを表現しているだけではなく、画面になまめかしさを添えています。



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食事の合間にお茶をすする龍姫。
彼女は特に食べることに執着はなさそうです。

家政婦のトシ子さんは、自分はあまり箸をつけずに給仕にまわり、
四人が食べる様子を嬉しそうに見守っています。
そして爆弾発言。
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「なにせ龍姫お嬢様が友達を家に呼ぶなんて初めてで」
これには龍姫も慌てます。
まさに友達の前で空気の読めないお母さんの発言。
彼女が龍姫の第二の母親だというのも納得です。

 
「トシ子さん・・・はっきりいう・・・ハフハフ」
そんなぶっちゃけ話に感涙するふたりですが、食べることは忘れません。

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楽しげな夕食は続きます。
普段家に家政婦と二人きりの龍姫は、こんなに大勢で夕食を摂ったのは久しぶりのことだったでしょう。

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まんざらでもなさそうな龍姫

彼女はラストシーンで歩巳にだけ「楽しかった」と発言しています。
龍姫にとって三人は招かれざる客でしたが、最後には歓迎されていたようです。




...おまけ(作品の感想と解説)


■ツンツンお嬢様龍姫
ヒャッコにはコミュニケーション不全のキャラクターが多く登場しますが、龍姫(たつき)はその代表格。
主要四人組の中では引っ込み思案の歩巳を抜いて、ダントツで人付き合いが苦手なキャラクターです。
彼女は気位が高く、そのプライドのため他人に心を開くことが出来ません。

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級長がせっかくボケてからんできてくれているのに、ノリの悪い龍姫

歩巳は自分の引っ込み思案なところを欠点と捉えて、それを直そうと努力していますが、
龍姫の場合は、完全にいまの自分に満足しているようで、自分の社交能力を疑問にも思っていないようです。
しかし、そのまま高校生になった今、友情の押し売りをしてくる虎子たちの輪の中に巻き込まれ、
彼女は初めて、自分に友達がいなかったことに気付くのです。
今回はその瞬間を捉えて凝った映像で表現したエピソードでした。

・映像で表現される龍姫の孤独

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小中高とエスカレーター式に高校まで上がってきた龍姫が9年間通ってきた道。
年齢の違う龍姫がひとりで下校する様子が同じ構図で繰り返される。

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夕方という時間設定にも関わらず(恐らく意図的に)青みがかった色味に静けさをたたえた美しい背景。
丘陵地帯の閑静な住宅地を通る通学路に豆粒のような龍姫はぽつんとひとり…

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珍しく寄り道。
夕日の差す喧騒の中、暗がりの席でひとり物思いにふける龍姫。


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「友達少ないの?」と直球で聞かれて、歪んでいく龍姫の周りの空間。
三人が遠く感じる。


ヒャッコの素晴らしいところは、明と暗。
静と動というコントラストを意識的に表現し、実に見事に演出として成立させているところです。
この回の前半では、龍姫の孤独が静かなトーンで描かれますが、後半は鍋のシーンに象徴されるような騒がしい内容ですが、
その騒がしいシークエンスに突入する変転の瞬間が鮮やかです。

龍姫を驚かせようと先回りし、龍姫の部屋に通されて彼女を待っていた三人組が登場する場面なのですが、
ここでは動画枚数を使って、実に生き生きした三人の顔のアップが描かれます。

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画面は静止画ですが、実際には無駄とも思えるかなり細かい動きをします。
振り向いてにやけたり、顔を上げて髪を揺らしたり、うろたえて目が泳いだり、
それぞれの性格を現した動作を、高密度の動きで表現しています。

この生命力を感じさせるキャラクターの動きが、前半の静けさを打ち破って殴りこんでくることで、
龍姫を取り巻くこの世界の様相がガラリと変わったという意味づけが加わっているように思えます。
そこにはあたかも、龍姫が死者の国のトンネルを潜り抜けて、生者の世界に飛び出したかのような爽快感があります。

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物語冒頭で、暗がりに消えるように下校していく仲のいい三人組。
暗い教室に一人取り残される龍姫。
ここから彼女のトンネルを抜ける旅が始まる。

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龍姫の中の虎子のイメージ

実際のところ、龍姫にとって虎子はひたすらウザいだけの存在のようですが、部屋でおっかけっこをしているその様子はまさに友達ですね。
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拡大を続ける虎子の勢力でしたが、龍姫の懐柔には時間がかかったようです。
しかし一緒に鍋を食べたらもう落としたも同然。
はぐれ者が集まる梁山泊に強力な仲間がまたひとり加わりました。

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