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ゲゲゲの鬼太郎(一作目) 第2話 「夜叉」

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前回は、『墓場鬼太郎』で夜叉が登場した回を紹介しましたが、
夜叉はTVアニメの鬼太郎では、シリーズを通して緒戦で鬼太郎に倒される、
いうなれば序の口妖怪のひとりです。

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最初にアニメ化した『ゲゲゲの鬼太郎』においても、
第二話から妖怪退治業を始めた鬼太郎の最初の相手となっております。
そんな夜叉のお話ですが、
今回ピックアップするのは、やはり2話で初登場になるねずみ男です。



 ■ バチ当りな食事

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お供えに伸び る手。




「ちぇ、これだけじゃ腹の足しにもならねえや」
お供えを食っているのはねずみ男。
この直前に、善良な市民から大金を巻き上げて懐は暖かいはずなのですが、
お供えをちょろまかすとは、実にねずみ男らしい食事シーンです。

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しかし罰当たりな男です。
『ゲゲゲの鬼太郎』の世界には、地獄も存在しますし、神様もでてきます。
ねずみ男自身が、地獄と人間界の境の出身。

神仏を身近に感じるからこそ、彼らなど怖くないと思っているのかもしれませんが、
彼の場合は、神仏も損得勘定の打算のうちという表現のほうがしっくりします。


お供えをちょろまかすキャラクターといえば、
私は、傑作チャンバラ時代劇『三匹が斬る』にでてきた千石が思い出されるのですが、
彼は「どうせ俺たちは地獄行き」という覚悟で人斬りをしてました。
お供えを盗むときも仏の慈悲にすがる気持ちからか、
「かたじけない」と拝んでからいただきます。


しかしねずみ男は、利得もないのにそんなものを気に懸けているやつは馬鹿だ、
くらいにしか考えてないはずです。
なぜならばねずみ男は、作者の水木しげるの目線で描かれたあるものの象徴だからなのです。

拝むときだけは拝むけど、信仰と呼ぶには程遠い現金な祈願。
行事になると祭りあげて大騒ぎ、次の日にはケロリと忘れる。
西や東の神様も関係なく、よろずの神様がごっそりいても平気な節操のなさ。
何かに似ていますね。



 ■ビビビのねずみ男

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『鬼太郎』の名バイプレイヤー、ねずみ男がブラウン管初登場となるこの回ですが、
夜叉の被害に困っている人々から金を巻き上げたり、
夜叉にころっと利用されて鬼太郎を殺しかけたりと、
彼の貪欲さと駄目さが遺憾なく発揮されていました。

彼は人間と妖怪のあいのこ。

鬼太郎に登場する妖怪で、ずる賢く金に汚い妖怪といえば
「ぬらりひょん」というのがいましたが、彼はどちらかといえば、
人間社会に紛れ込んでいたずらに人命を奪い破壊工作をするという、
人間に例えるならサイコパスな妖怪でした。

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ねずみ男も、ずるがしこく金に汚いところまでは同じですが、
血をみるのは大の苦手、まっさきに逃げ出してしまう性格です。
普段はドライなくせに、ところどころで妙にウェットなところがあり、
「悪」とひとくくりにできないあやふやな性格をしています。

水木しげるの他の作品を見てもわかるのですが、
水木先生は人間の汚い面や駄目な面を戯画化して描くのが好きなようです。

欲得にまみれた利己主義者のねずみ男は、とくにお気に入りのキャラクターのようで、
水木先生は『ねずみ男の冒険』という鬼太郎から離脱した、ねずみ男が単独で主人公の作品も描いています。

「欲」は人間の本質であり、利己的な部分は人間の隠し持っている本性です。

それを抑えることができるのもまた人間なのですが、
その抑制を潔くとっぱらってしまったねずみ男とは、人間の汚い面を表にすべてだした
「人間」の象徴ともいうべきキャラクターだと思われます。
(人間というよりは、「現代の日本人」を戯画化したものだと水木先生はしきりにいっておられますが。)

彼は半分が人間で、半分が妖怪という設定なのは、
そういったキャラクター造詣のせいでしょう。



 ■モノクロの鬼太郎

テレビアニメ: 第1作 (60's)
原作水木しげる
企画笹谷岩男、斉藤侑
脚本辻真先高久進、鈴樹三千夫他
アニメーション制作東映動画
製作東映動画
放送局フジテレビ
放送期間1968年1月3日-1969年3月30日
話数全65話
ゲゲゲの鬼太郎(アニメ)- Wikipedia

2008年現在、5作目のテレビアニメが放送されている『ゲゲゲの鬼太郎』ですが、
最初の作品は、まだカラーTV があまり普及していなかった時代に作られたモノクロ作品でした。

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放送終了後、カラーで復活した二作目がコアなファンの間では人気が高いですが、
このモノクロの鬼太郎にはモノクロの味わいとでもいうか、カラーでは表現しきれない風情のようなものがあると思います。
それは同時期の手塚治虫原作の妖怪アニメ『どろろ』にもいえることです。

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ただそれは、意図したものではなく計算外の副産物みたいなものですから、二作目になってレベルアップした演出や作画。
そういった技巧だけでなく、全体を包むおどろおどろしさにおいても、やはり二作目が勝っていると私も思います。

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